公的年金受給の確定申告

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公的年金受給の確定申告

日本は、2007年に高年齢化率(全人口に対する満65歳以上の割合)が21%を超え、超高齢社会となりました。
公的年金受給者は年々増え続けており、福祉の財源確保が政府の課題となっています。

そんな中、公的年金受給者でも確定申告が必要な人がいるのをご存知でしょうか?
実は公的年金を受給している人も、確定申告が必要な人がいるのです。

そもそも公的年金とは

公的年金には、国民年金、厚生年金、公務員の共済、確定給付企業による年金、生命保険などがあります。
年金制度は積立方式と、賦課方式とがあります。積み立て方式とは、若く現役時代に払い込んだお金を積み立ておき、老後にそのお金を受け取る方式です。賦課方式とは、現在働いている現役の人が払い込んだお金を、現在の高齢者に支給する仕組みのことです。
賦課方式のほうが、世代間扶養を実現しやすい方式となっています。
日本の公的な年金制度は、戦後積立方式で始まりましたが、その後、賦課方式に移行をしています。

公的年金受給者が確定申告の必要な理由

年金は、あまり一般的には知られていませんが「所得」とされており、「雑所得」に区分されています。所得であるため、課税の対象となります。
65歳未満の場合は108万円、65歳以上の場合は158万円を超える公的年金を受け取る場合や、そのほかに年金を受け取る場合は、確定申告が必要となります。
企業に勤務している人は、年末調整がありますが、年滅調整は、所得税と復興特別所得税以外は対象外となっています。そのため、公的年金は対象外となっているため、源泉徴収表の原本を添付して確定申告をする必要があります。

確定申告扶養制度とは?

年金受給者にとって、確定申告はお金の負担だけでなく、毎年の申告手続き自体が負担でした。そのため、平成23年分の所得税から「確定申告不要制度」が導入されました。
この制度によって、多くの人が確定申告を行う必要がなくなっています。

確定申告が不要な人の条件は、下記の条件すべてに当てはまる場合となります。

1.公的年金などの収入金額の合計金額が400万円以下
ただし、公的年金等の収入金額の合計が400万円以下であっても、それ以外の所得が20万円以上ある場合は確定申告が必要です。

2.公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
所得金額とは1.以外の総収入金額(給与所得・生命保険や共済などの契約に基づく年金・生命保険の満期返戻金など)から必要経費などを差し引いた金額のことをいいます。

老後になり、年金だけで暮らすのが厳しい方は、パートなどをしている方もいらっしゃると思います。その場合、パートなどの給与所得には、最低65万円の所得控除もあります。例えば、パートなどの給与が年間65万円だった場合、「65万円(給与所得)−65万円(所得控除)=10万円」の所得と計算されます。所得が2の条件である20万円を下回るため、確定申告が不要となります。

ただし、制度の対象者であっても、所得税の還付を受けるためには、確定申告が必要となります。例えば、住宅を住宅ローンで購入した場合の住宅ローン控除や、一定額以上の医療費を支払った場合に控除される医療費控除、災害や盗難になった場合などは、還付される可能性があります。
また、以下の場合は、所得税の申告が必要なくても、住民税の確定申告をする必要な場合があります。住民税の詳細については、お住まいの各自治体で異なりますので、各自治体にお尋ねください。

1.雑所得(公的年金にかかるもの)のみがある方で、公的年金などの源泉徴収票に記載されている控除以外の各種控除の適用を受ける場合
2.雑所得以外の所得がある場合
 

まとめ

以上、公的年金受給者の確定申告についてです。

改めてポイントをまとめましょう。
 

●公的年金とは、国民年金、厚生年金、公務員の共済、確定給付企業による年金、生命保険のことである。

●公的年金は雑所得に該当するので、確定申告が必要

●65歳未満の場合は年間108万円、65歳以上の場合は158万円を超える公的年金を受け取る場合に確定申告が必要

●確定申告扶養制度ができ、ある条件を満たしていれば、確定申告をする必要がなくなった
 
今後、ますます65歳以上の方が増えてくる日本。老後にもしっかりと税金の支払いが必要ですので、損をしないように税金の制度についてしっかり学んでおきましょう。
 

参考サイト

No.1600 公的年金等の課税関係-国税庁

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