FXにおける損益通算と損失の繰越控除

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FXや株などを行っていると、あまり考えたくはありませんが、当然、損失がでることもあります。FXや株で損失が出た場合、確定申告時に損益通算と譲渡損失の繰越控除を行うことによって、節税することができます。

今回は、損益通算と譲渡損失による繰越控除について解説いたします。

2012年申告分以前の損益通算

FXには、FX業者と投資家を取引所が仲介する「くりっく365」などの「取引所FX」と、FX業者と投資家が直接取引をする「店頭FX」の2種類があり、2011年の申告分までは税金の取扱いが別でした。「取引所FX」は申告分離課税が採用されていましたが、総合課税が採用されていた「店頭FX」のほうが、税率が高くなっていました。

そのため、「取引所FX」と「店頭FX」の損益通算も、合算して計算することができませんでした。
そこで、その不公平な税制を、2012年申告分からは、取引所FXの税制に一本化しました。結果、取引所FX、店頭FX共通で、所得区分が雑所得(商品先物に係る雑所得等)となり、一律20%(所得税15%、住民税5%)の申告分離課税が課せられることになりました。(2013年から2037年までは復興特別所得税がかかるため、20.315%)
損益通算も取引所FXと店頭FXで合算できるようになりました。

FXにおける損益通算とは

FXにおける損益通算とは、一定期間内にでた利益と損失をすべて計算し、トータルで利益なのか損失なのかを算出することです。
取引所FXと店頭FX、さらにFXと同じ雑所得に区分される先物取引と呼ばれる金融商品であれば、損益通算をすることができます。

同じ雑所得に区分される金融商品とは、例えばCFDやバイナリーオプション、商品取引、商品先物、日経225先物などの先物取引が挙げられます。
ただし、株式とは所得区分が異なるため、株式取引の利益とFXでは損益計算することができません。

複数の証券会社を利用し、利益と損失が出ている場合

複数の証券会社を利用していて、A社では利益がでているけれど、B社では損失がでているといった場合は、どうすればよいのでしょう。
答えは合算して計算をして構いません。
A社50万円の利益、B社が10万円の損失がでていた場合の損益計算は、以下となります。

50万円(A社の利益)-10万円(B社の損失)=40万円の利益

口座の開設が、3社、4社となっても計算方法は同じです。

損をした人も申告すれば繰越控除を受けることができる

利益がないから確定申告は関係ないと思っている人でも、損をした人こそ、確定申告をしたほうがよいです。
その理由として、損失をした場合には、3年間の損失の繰越控除を受けることができるからです。

損失の繰越控除は、3年先の確定申告までの間に、利益が発生してもあらかじめ確定申告している損失があれば、その損失と向こう3年の間に発生した利益を相殺することができる控除です。その結果、課税対象となる金額を抑える効果があるため、節税効果があります。

まとめ

以上が、FXにおける損益計算と損失の繰越控除について解説してまいりました。
ポイントをまとめると、以下となります。

●2012年申告分より店頭FXと取引所FXの損益通算は合算できるようになった。
●雑所得区分に入っている所得(CFD、バイナリーオプションなどの先物取引)であれば、すべて損益通算の合算が可能である。
●複数の証券会社を利用している場合の利益・損益もすべて合算して損益通算する。
●損失をがあっても繰越控除を申請すれば、節税になるので確定申告を行ったほうがよい。

損益通算は各FX会社のホームページなどで、計算用の書類がダウンロードできるようになっている場合がほとんどであるため、各FX会社のホームページを参照してみましょう。

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